「こころ」が弱っている人が増えている
現代はストレス社会です。そのため、こころが弱っている人が増えています。日本人は遺伝子や古い価値観の関係で、特にストレスに弱いといわれています。早め早めにストレスを解消していかなければなりません。ストレスを放置していると、いずれ心身の状態が崩れて限界を迎えてしまうかもしれません。そうなる前に精神科に相談し、こころを安定させる必要があります。精神科は、薬物療法などを用いながら専門的な治療を行う診療科です。
ストレスに弱い日本人
元来、日本人はストレスに弱い傾向があります。人の感情や気分の安定を司る「セロトニン」の量を調整するセロトニントランスポーターは「SS型」「SL型」「LL型」の3つに分類されますが、日本人は従順で内向的な性格になりやすい「SS型」が多いです。また、日本人特有の価値観も影響しています。昔から、「耐え忍び努力すること」が美徳とされていたため、ストレスをため込みやすいのです。仕事や教育の場でも協調性が強く求められるため、息苦しさを感じている人が多いようです。
「こころ」と「身体」の健康を守る精神科
精神疾患の治療を行うのが精神科です。薬物療法などを用いて、患者の状態を改善していきます。精神疾患による体調不良は他の病気と比べて治療の判断が難しいのですが、精神科は専門的な医学的検査を行いながら治療を進めていくことができます。また、薬物療法以外にも、「認知行動療法」などの精神療法を取り入れている場合もあります。なお、精神科ではなく「精神神経科」としているなど、診療科目の区別は病院ごとに異なります。
身体に大きな影響が出ることも
ストレスは身体に大きな影響を与えます。ストレスが原因となって「頭痛」になる人も少なくありません。また、「めまい」「ぜんそく」「アトピー」「心臓病」「高血圧」などの症状もストレスが関係している場合があります。特に注意したいのが「うつ病」などの精神疾患です。日本は世界的に見ても非常に自殺者が多い国です。うつ病が原因で自殺する人は多いです。うつ病になる前、あるいはなってしまった場合には、精神科などの専門機関に相談する必要があります。